コンセプト

   ごあいさつ

千住博美術館外観

ごあいさつ

品川惠保(軽井沢千住博美術館 館長)

軽井沢は自然と文化が調和した場所として知られております。軽井沢千住博美術館は、軽井沢の自然とそれを受けたアートと建築による空間作りを計画して参りました。この計画を実現するために、日本を代表する日本画家の千住博氏と建築家の西沢立衛氏に協力をお願いしました。千住博氏は東京、京都、ニューヨークを拠点として精力的に制作活動を続け、ヴェネツィアビエンナーレ絵画部門で東洋人として初めて名誉賞を受賞、いま世界で最も注目されている作家です。当館では千住作品を紹介するために、1978年から制作された重要な作品群を収蔵しております。建築は西沢立衛氏設計によるもので、軽井沢の自然地形を活かし、床はかつての土地の起伏のままです。軽井沢の森の中に千住作品が一体となるイメージで鑑賞することが出来る空間を演出しております。西沢立衛氏は妹島和世氏とのユニットSANAAにて建築界のノーベル賞と称されるプリツカー賞を受賞した建築界の俊英です。また、敷地には150種類を超えるピンク、イエロー、パープル、シルバー、レッド等の美しい樹々・草花のカラーリーフガーデンが、世界が認める二人のアーティストによる夢のコラボレーションを祝福するかのように広がっております。光、風、さわやかな空気を感じさせる軽井沢で創造的な新しい世界を実際に体験していただくことで、皆様が知らなかった世界を知る機会になれば幸いと考えております。