カラーリーフガーデンの植物図鑑 カリガネソウ/シュウメイギク

2019.9.20

軽井沢はすっかり気温が下がり、肌寒い季節となりました。
時折空を見上げると、うろこ雲やすじ雲など秋特有の雲がよく見られます。
良く晴れた日には太陽の日差しと少しだけひんやりとした秋風に吹かれて、気持ちのいいお出かけ日和になります。

 

秋の訪れとともに可憐な花が咲き始めました。

特徴的な花姿が “ 鳥の雁が飛んでいる姿によく似ている ” ということから名付けられたカリガネソウ。

直径1㎝程のとても小さな花ですが、中央下にある花びらには独特の文様があり、蜜を吸う虫たちの目印となっているのです。
ハナバチなどの虫が蜜を吸おうとその花びらにとまると、その重みで花が曲がり、虫の背中に花粉がつきます。
そうしてほかの花のところへ行って背中についた花粉をおしべにつけるという仕組みになっているそうです。

 

 

そしてまた違った可憐さをもつシュウメイギク。

日本に渡来したのは江戸時代とされ、1681年に発刊された園芸書『花壇網目』にもその名が記載されています。
京都の貴船山に多く自生していたことにちなみ、「キブネギク(貴船菊)」の別名でも知られています。
中国で発見された当初は、この世のものとは思えない可憐な咲き姿から “ 秋に咲く黄泉の国(冥界)の菊 ”という意味で 〈秋冥菊 〉の漢字が使われていました。
しかし「冥」の字では暗い印象を持ってしまうことから、今では「明」の字に変わり 〈秋明菊〉と書かれるようになったそうです 。

 

どちらのお花もまだたくさんの蕾をつけており、10月まで長く楽しめそうです。
ご来館の際はぜひ散策してみてください。

 

 

*軽井沢は大変涼しくなっております。羽織るものを一枚お持ち下さい。