野辺地ジョージ写真展「Phoenix Rises: 蘇る命」

軽井沢千住博美術館ギャラリーでは、5月27日（土）～6月26日（月）にかけて写真家野辺地ジョージ写真展「Phoenix Rises: 蘇る命」を開催いたします。本展は、軽井沢在住の野辺地氏が、浅間山の北山麓（群馬県嬬恋村）にある「溶岩樹形」の世界を高画質カメラで撮影した作品を展示します。

天明3年（1783年）8月4日、噴火による火砕流が浅間山麓の森を襲いました。その後火砕流は冷え、そして固まり、そこに生えていた木々は朽ちて行きました。残ったのは地面下にあった根や幹の窪みが刻まれた「溶岩樹形」です。現在、同山麓では苔やシダも生え、昆虫が行き交い、240年前に消えた生命が蘇っています。

世界的に蔓延した新型コロナウィルスによって破滅をむかえた今までの私たちの生き方や絆は、まるで「溶岩樹形」の様に傷跡として残ります。野辺地氏は、この自然の中に潜む営みの世界が、我らの未来図を表しているのかもしれないと思い、そのストーリーを語るため、季節の変化を取り入れながら一年をかけて、浅間山の北山麓を撮影しました。その中から初公開の大小のプリント２５作品を展示します。皆様お誘い合わせの上、ぜひとも足をお運びください。

「溶岩樹形の森」from “Phoenix Rises” series（デジタル銀塩プリント）